シネフィルとは呼べなくて。

主に新作映画のレビュー、感想など。不定期に更新予定。 TwitterID:@not_cinefil

2018年映画ベスト10

特に大した理由がある訳でもないですが、ブログを始めてみました。

主に劇場公開されている新作映画のレビュー、感想、気づき、その他呟き等を書き連ねていきたいと思います。

 

まずは自己紹介がてら、2018年に鑑賞した映画の中のベスト10を。

 

 

10位 『響 -HIBIKI-」

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 原作マンガも欅坂46も全く知らずに試写で拝見したのですが、予想外に面白くてびっくりした1本。

一言で表すなら「痛快」。

"言いたいことも言えないこんな世の中じゃ"を体現している現代日本を窮屈と感じたならば是非オススメしたいですね。

因みに、こちら興行的にはかなり苦戦したようで…

面白い作品はそのまま売れる訳ではないと痛感した2018年でもありました。

 

9位 『万引き家族

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間違いなく2018年の邦画を代表する1本でしょう。

正直に書くと、是枝監督の作品はそのメッセージを100%理解できたか、と言われても多分うーん…となってしまうのですが。。見終わった後の余韻、モヤモヤ、胸につっかかったものetc...がたまらなく好きなんですよね。

終盤、安藤サクラさんの取調室のシーンは今も鮮烈に記憶に残っていて、監督が伝えたいことは多分このことなんじゃないかなと。

 

8位 『君の名前で僕を呼んで

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愛し合う二人。そこに身分や年齢やジェンダーといった記号なんて関係なくて。

北イタリアの絵画のような風景の中、ギリシャ彫刻のような整った顔の二人が映るだけで神話を見ているような錯覚に陥りました。

しかしいちばん印象に残ったのは、暑さが迸る全編とは打って変わり、寒々しいラストシーン。実はこれまで抱えていたものが浮き彫りになり、予想外の方向へ。

兎にも角にもティモシー・シャラメ君の演技が光ってましたね。

 

7位 『リズと青い鳥

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アニメ「響け!ユーフォニアム」から見ていたただの1ファンですが、まさかここまでの傑作にまで昇華されているとは思いませんでした。

吹奏楽部、その他熱中した部活の経験がなくても、誰でも経験したことのある青春のまっすぐさ、痛さが詰まっています。

また、吹奏楽部が舞台なのに、無音がとても印象に残る作品でした。

これほど(自分含めた)周りの呼吸の音が邪魔だと思った映画はなかったような…

 

6位 『ボヘミアン・ラプソディ

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…特に説明する必要もないですね。何回見ても泣けます。

事実とは異なるだの、ほぼフィクションだの色々な意見もありますが、ラストの「ライブ・エイド」をボルテージMAXになるように道筋を立てた演出こそが素晴らしいんです。

因みに、残念ながら途中降板してしまったブライアン・シンガー監督(本作のメイキング映像を見ても全然出て来ない…)、このヒットをどう思っているのだろうか。。

 

5位 『カメラを止めるな!

f:id:miyagen_not_cinefil:20190108203544p:plain2018年、ここまでの社会現象になると予想した人は果たしているのでしょうか。

本作、既に語り尽くされてしまったいる感は否めませんが、個人的に見て驚いた点は、

・知ってる役者さんが本当に一人も出てない!のに棒演技とは皆無で皆演技上手!

・後半の、とあるどんでん返しが話題になってるけど、実はあの前半部分も実は秀逸なんじゃないか?(確かに面白くないけど、全く興味をなくす酷さではなく、ちょいちょい気になる点もあり、そこが絶妙な塩梅←そもそも面白かったら後半あんなに笑えないし…

・何か"モノ"を作る難しさ、誰かと一緒に作り上げる素晴らしさ、そして無駄な経験なんて一つもない等、ポジティブなメッセージも魅力的でしたが、個人的に最も感銘を受けたメッセージは「多少の失敗しても、大して他人は気づかれない」でした(笑)

 

4位 『リメンバー・ミー

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2018年、映画館で一番泣いた作品。

昨今のディズニー作品は、隙がない超優等生的なストーリーで逆に大好きとは言い難かったのですが(多少のミスとか考える余白があった方が好き)、今回はガッツリ泣かされました

生きている人から忘れられると「二度目の死(本当の死)」を迎えるという設定は自分の中に突き刺さりました。

死は避けられないもの。だからこそ生きている内は、忘れちゃいけないんだなあと。

 

3位 『恋は雨上がりのように

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2018年、映画館で一番見た作品。(5回)

ストーリー、キャスト、演出、音楽等、この作品を形成する全ての要素が好き過ぎます。最近発売されたブルーレイも勿論購入、本当に何回見ても飽きません。

ここで語るには文字数が足りなさすぎるのですが、何が一番というと、やはり大泉洋小松菜奈の化学反応でしょうか。

「女子高生がおっさんに恋をする」と書いてしまうと何だかスキャンダラスな響きに聞こえてしまいますが、本作はそういう要素が一切ない。

大泉洋演じる店長の人間臭さと小松菜奈演じるあきらのまっすぐさが奇跡的にベストマッチして、爽やかな物語に仕上がったと思っています。

 

2位 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー

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個人的な映画の中での数少ない自慢ですが、MCUマーベル・シネマティック・ユニバース)は2008年の『アイアンマン』から一つも欠かさず映画館で見ています。

もはや感覚が麻痺していますが、これほどのハリウッド俳優がスーパーヒーローを演じ、それが一画面に収まっている光景自体奇跡ですよね。

そんな映画史に確実に残るであろうクロスオーバーも、遂に佳境を迎えようとしていますが、まさかこれほどまでに興奮&衝撃を覚えるとは。

全ては次回作、「エンドゲーム」へと。

しかしながら、今作の衝撃度は超えられない気もしますが。。

 

1位 『シェイプ・オブ・ウォーター

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映画が始まった瞬間、一瞬で心を奪われ、映画が終わってもこのお伽話の海に溺れている自分がいました。

登場人物が受ける様々な迫害=社会の中で呼吸ができていない=実は半魚人と何ら変わりない、実は人間が最も野蛮な生き物等、風刺やメッセージも込められていましたが、何よりもあのラストシーン。

あんなに美しくて少し儚いハッピーエンドを見たことがありません。

一生大事にしたい作品の一つとなりました。

 

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以上、ベスト10でした。

 

シェイプ・オブ・ウォーター

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー

恋は雨上がりのように

リメンバー・ミー

カメラを止めるな!

ボヘミアン・ラプソディ

リズと青い鳥

君の名前で僕を呼んで

万引き家族

10 響 -HIBIKI-

 

(正直全部1位でもおかしくない傑作揃いでした)

 

2018年は95本鑑賞しました。

2019年も素敵な映画に沢山出会えますように。。